引き続き、今度は古川静仙の作品のご紹介。
【1】金文(きんぶん)作品 柳宗元(りゅうそうげん)『江雪(こうせつ)』
千山鳥飛絶 萬徑人蹤滅 孤舟簑笠翁 獨釣寒江雪
千山(せんざん)鳥飛ぶこと絶え、万径(ばんけい)人蹤(じんしょう)滅す。孤舟(こしゅう)簑笠(さりゅう)の翁(おう)、獨(ひと)り釣る寒江(かんこう)の雪
積雪で全ての山々から鳥の飛ぶ姿は絶え、全ての小道からは人の足跡も消えた。蓑笠をつけた老人が小舟を浮かべて、雪の降る寒江で独り釣り糸を垂れている。
昨年は篆書作品を出しましたので、今年は更に時代を遡って金文にしました。金文とは、紀元前十一世紀から七世紀頃、青銅器に鋳込まれ、あるいは刻された文字のこと。年代的には甲骨文字の後、篆書の前。直線的な甲骨文字に比べて円みがあり、肥筆(ひひつ)が見られるのが特徴です。
【2】仮名作品 道元禅師の和歌より二句
『波も引き風もつなかぬ捨小舟(すてをふね) 月こそ夜半(やは)のさかり成けり』
『濁りなき心の水にすむ月は 波もくだけて光とぞなる』
↓ これを変体仮名混じりで書きました。
『波もひきか勢も川那可ぬ須天小舟 月こ所夜半の佐可り奈利希禮』
『濁り那記心の水爾春無月ハ 奈ミもく多希天光登所奈流』
仮名作品は毎年書くようにしています。昨年も道元禅師の和歌を書きました。仮名を書いていると日本人に生まれてよかったと思います。
さて、今年は昨年の倍以上の生徒さんが出品しました。皆さんよく頑張りました。挑戦した生徒さんは目に見えて腕が上がったのを感じました。 皆さんを誇りに思います。
真面目で熱心な生徒さんばかりで、私は本当に幸せ者です。これからも一緒に精進いたしましょう。
西麻布書院 書道家 古川静仙
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Shodo Exhibition 2016 in Ginza;
The above photoes are the works of Seisen Furukawa at the exhibition in Ginza.
I am happy to have such great students!
There are Shodo classes for foreign people. Reservation required from here.
We have off-site private and group lessons as well.
Thank you,
Seisen Furukawa / Japanese Calligrapher / Head of Nishi-Azabu Shodo Studio
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