古川静仙の展覧会2017 ~Shodo exhibition 2017

セントラルミュージアム銀座にて展覧会が開催されました。

昨日は生徒さんたちの力作を紹介しました。今日はわたくしの作品をご紹介。


ここ数年は隷書、篆書、金文と古代文字が続いたので、久々に行草体を書いてみました。

セントラルミュージアム銀座にて展覧会が開催されました。

()()絶句(ぜっく)』二首 其の二

 

江碧鳥逾白 山青花欲燃 今春看又過 何日是帰年

 

(こう)(みどり)にして鳥逾々(いよいよ)白く、山青くして花燃えんと欲す。今春看々(みすみす)()ぐ、

(いず)れの日にか()()(ねん)ならん。

杜甫五十三歳の時の作。前半で麗しい春を叙景し、後半で長い放浪の身であるとの感慨をうたったもの。五言絶句。ここ数年は隷書、篆書、金文と古代文字の作品続いたので、久し振りに行草体にしました。
引首印「()()(潤い、和らぐの意)」は自分で彫りました。

↓二作目は半切の仮名作品。

『古今和歌集』より

「奥山にもみぢふみわけ鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき」 よみ人しらず

奥山紅葉もみじふミ分介わけくし可能かの こえく時可那かな 

 

古今和歌集の中でも好きな句。奈良公園で見た鹿の群れを思い浮かべながら書きました。
古印風の「静」印は自分で彫りました。

金色の布地に何と本物の紅葉!素晴らしい掛け軸にしてくださり、ありがとうございます。

さて、来年は何を書こうかな。


西麻布書院
古川静仙


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